情報数理領域

この学科の情報数理学コースは、平成6年度に作られました。急速に進歩しつつある今日の情報化社会では、時代の変化に対応できる柔軟な幅広い思考力と、時代を越えて必要な数理的論理性を兼ね備えた人材の出現が待ち望まれています。そこで私たちは、現在の日本で特に不足している、情報科学の数理的側面を理解できる人材の育成を目指して、このコースを作った訳です。この目的のためには、数学の考え方と基礎的知識を完全に修得しておくことが不可欠です。本学科に入学すると、3年生になって情報数理学コース、数学コースのどちらに進学するにしても、1・2年生の時は同じ専門科目を履修するのは、このためです。このシステムは情報数理学と数学の双方の発展にとって、きっと良い結果を生むものと私たちは確信しています。

情報数理学教育研究領域には、情報科学基礎論、計算機数理学、情報基礎数理学の3つの研究分野があります。これらはいずれもコンピュータや情報通信に関連した研究分野であり、これらをハードウエアとソフトウェアに分けると、ソフトウェアに関連しています。と言うと、「ソフトウェアの使い方を覚えるだけじゃないの」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。この教育研究領域でのソフトウェアとの係わりは、あくまで数学的な視点からのものです。すなわちこれらの3研究分野では、情報科学に関連する種々の数理科学的方法の教育・研究を行います。もちろんコンピュータ自体を対象とする計算機科学に特に深い係わりがあるのですが、興味の対象はやはりその数理科学的側面にあるわけです。例えば、情報を符号化したり暗号化したりする際には、代数構造の知識や確率・統計的処理、更には計算機理論などが必須となります。このように情報科学に必須の代数的思考力法や確率的思考力法などの習得も大きな目的の1つです。

今日の高校生だと計算機のプログラムを書いたことがある人も少なくないでしようが、プログラム自体が数や図形のような数学的対象であることに気付いた人は、おそらくあまりいないでしよう。たとえば、プログラムの理論という分野ではプログラムの数学的構造を明らかにし、プログラムが自分の意図通りに動くことを証明するにはどうすればよいか、などといったことを考えていきます。このような学習を通じてきっとプログラムに関して新しい見方ができるはずです。その喜びを十分に味わって下さることを期待します。


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